日本とアメリカの日焼け止めの違いと選び方
最終更新日:2023-10-24
アメリカと日本の日焼け止めの違いをご存知ですか?今回は、アメリカ製の日焼け止めを買う時に気をつけることや、日焼け止めの選び方についてご紹介します。


動画でもご紹介しています
サプー公式Youtubeでも、アメリカと日本の日焼け止めの違いと、世界一厳しいと言われるアメリカFDAが推奨する肌に優しい日焼け止め成分について簡潔にご紹介しています!ぜひチェックしてみてください♪
1.日焼け止めの役割とは


日焼け止めには、紫外線による肌ダメージや、メラニン色素が生成されるのを防ぐ役割があります。
紫外線とは、太陽から降り注ぐ光の一種。日焼け止めは、この光を反射・吸収することで、肌を紫外線から守る役割があると言われています。
紫外線による肌ダメージや過剰に生成されたメラニンは、将来のトーンダウンや、若々しさの減退などの原因になると言われているため、日焼け止めは毎日使用することが推奨されています。
近年、日本国内でも紫外線は年々強くなっているため、たとえ冬であっても日焼け止めやメイクをせずに外出をすることで、数年後の肌にかなりの違いが出てくると言われています。
特に気を付けたい季節は、紫外線がどんどん強くなってくる春。
まだ夏前だと油断している人も多い季節ですが、日本でも3月になると日中は12月の2倍、4月になれば7~8月と同程度の紫外線が降り注ぐと言われています。
2.日焼け止めのSPFとPAとは
日焼け止めでよく見かける、「SPF」「PA」という表示は、紫外線の防止効果を表す指標です。
紫外線には、A波とB波が存在し、SPFとPAはそれぞれの紫外線をカットする強さを表します。
肌が日焼けると起こる肌の黒化は、紫外線A波とB波ではそれぞれ別のタイミングで起きています。
紫外線B波(UVB)を防ぐ「SPF」とは


紫外線B波(UVB)は、短時間で肌を赤くしたりヒリヒリさせる紫外線です。赤みが引いた後に肌の黒化が起きることが特徴です。
毎日の通勤や家事の合間など、気が付いたら焼けていた!というような時は、日光を短時間浴びるだけですぐに肌が黒くなるこのUVBのダメージが積み重なって起こります。
紫外線B波(UVB)は、黒ずみやポツポツ、肌の深刻なトラブルの原因になると言われています。
「SPF」の数値が高いほど、紫外線B波の防御する力が強いと言え、肌に塗ることで紫外線が当たってから日焼けするまでの時間を延ばすことができます。
紫外線A波(UVA)を防ぐ「PA」とは


紫外線A波(UVA)とは、地上に降り注ぐ紫外線の90%以上を占める紫外線です。
紫外線A波は、長時間かけてメラニン色素を大量に発生させるほか、肌の奥まで届き、コラーゲンやエラスチンにダメージを与え、皮膚を固くしたり、若々しさの減退、トーンダウンの原因になると言われています。
このような紫外線による肌へのダメージを「光老化」と呼びます。
紫外線A波は、雲や窓ガラスをすり抜けて肌の奥まで到達するので注意が必要です。
紫外線A波は、知らず知らずのうちに浴びていることが多く、若いうちから気を付けていればいるほど、数年、数十年後の肌の状態に違いが出ると言われています。
「PA」のプラスマーク(+)が多いほど、紫外線A波(UVA)の防御効果があり、PA表示のある日焼け止めを使うことで、肌の黒ずみを予防したり、若々しさの維持を助けると言われています。
3.日本とアメリカの日焼け止めの違い


日本とアメリカの日焼け止めにおいて、1番の違いは「PA」の表示です。
アメリカの日焼け止めには、日本と同じような「PA」の表示がなく、「SPF」の効果しかない日焼け止めも多く存在します。「SPF」の数値は、SPF15~SPF100まで存在しています。
アメリカの日焼け止めで「PA」のように、紫外線A波からも肌を守ってくれるものを見つけたい場合は「Broad Protection(ブロードプロテクション)」「Broad Spectrum (ブロードスペクトラム)」という表示を探しましょう。
「Broad Protection/Spectrum」は「紫外線A波とB波(UVA/UVB)両方を防げる」という意味です。
また、アメリカの多くの地域は日照時間が長く、晴れている日が多い国です。そのため、アメリカでは、日本に比べて約7倍の紫外線の強さになっている地域もあるようです。
そのため、肌の健康を守るためにSPFの数値が大きい日焼け止めも販売されています。優れた成分を多く含むものが多い反面、塗り心地に配慮していないものや、独特の香りが強いものも多く存在すると言われています。
アメリカの日焼け止めを使用する際は、肌に優しく安心して使用できるものを選ぶことがおすすめです。
4.日本とアメリカの日焼け止めが違う理由


日本とアメリカの日焼け止めが違う理由は、文化の違いが挙げられます。
日本では、白い肌は美しさの基準のひとつとされていますが、アメリカでは違います。
アメリカでは、色白は「貧弱・ダサい」などのイメージがもたれ、逆に「こんがり焼けた小麦色の肌」が美しさや魅力の基準になっていると言われています。
その為、アメリカの日焼け止めには、肌の健康を保つため、UVBを防ぐ「SPF」の効果はしっかりついていても、長期的な肌の黒ずみなどの元となるUVAを防ぐ「PA」の効果に該当する成分が含まれていないものが多く存在します。
そういった文化の違いなどから、「SPF」の効果しかない日焼け止めは、「人気の小麦肌を手に入れつつ、皮膚がんの原因となる紫外線は防ぎたい」という、アメリカ人のニーズに合った商品と言えます。
5.アメリカの日焼け止めの選び方
ここでは、日焼け止めを選ぶときに基準となるものをご紹介します。
SPF・PAの両方の機能があるか


アメリカの日焼け止めにはSPAの機能しかないものも存在します。
日本人(黄色人種)の肌はメラニンが活発になりやすく、トーンダウンやポツポツとした黒ずみなどの肌トラブルが起こりやすいです。
長期的に考えて、若々しさの維持や黒ずみを防ぐためにはできればSPFに加えて、紫外線A波を防いでくれる「Broad Protection」または「Broad Spectrum」と書かれたものを選びましょう。
成分の確認


アメリカでは、Zinc Oxide(酸化亜鉛)やTitanium Dioxide(酸化チタン)といった、天然ミネラル由来の紫外線散乱剤が配合されている日焼け止めが、肌に優しくUVカットの力が安定していると言われています。
また、使い勝手の良い、ローションやジェル、スプレータイプなどは日本製でも紫外線吸収剤が使われている事が多く、毎日使用するのは肌の負担になることもあると言われています。
普段使いには、紫外線吸収剤の使われていないクリームや乳液タイプがおすすめです。
生活シーンによって選ぶ


日焼け止めは、必ずしもSPFとPAの数値が高いものを、いつも使っていれば良いというわけではありません。
数値が高いものやウォータープルーフのものは肌への負担が大きく、毎日使うことで肌荒れや乾燥、毛穴のつまりなどの原因になります。
そのため、日本での春先の出掛や軽いスポーツ、真夏の通勤などの場合は、SPF30・PA+++でも十分だと言われています。
また、真夏に海やレジャー施設で遊ぶ場合は、SPF50+・PA++++などの高いUVカット効果があり、汗や水に強いウォータープルーフの日焼け止めがおすすめです。
日焼け止めに記載されている表記を確認して、紫外線の強さ、浴びる時間、時間帯など、生活シーンに合わせて選ぶことが大切です
6.アメリカの日焼け止めに関する規制


日本では多くの化粧品や日焼け止めに使われている、紫外線吸収剤のオキシベンゾンとオクチノキサト(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)。
実は、世界一厳しいと言われるアメリカの政府機関・FDA(アメリカ食品医薬品局)からの評価はあまりよくないと言われています。
アメリカのハワイ州では、サンゴなどの環境への配慮から、オキシベンゾンとオクチノキサトが配合された日焼け止め製品は、2021年より禁止されることになっています。
反対に、前項で紹介した「酸化亜鉛」「酸化チタン」だけを使ったアメリカの日焼け止めは、安心で効果があると厳しいFDAもおすすめしています。
7.酸化亜鉛や酸化チタンを使ったおすすめの日焼け止め
ここでは、酸化亜鉛や酸化チタンを使用した、敏感肌の方でも使いやすいアメリカ製の日焼け止めをご紹介します。
センシティブミネラルサンスクリーン
ブロードスペクトラム (無香料) SPF30 118ml
自然派コスメブランドAlba Botanicasy社のセンシティブミネラルサンスクリーンは、100%植物成分を使用、敏感肌タイプの方のために作られた日焼け止めクリームです。
紫外線対策成分として、紫外線A波とB波(UVA/UVB)両方を防ぐ、肌に優しい酸化亜鉛と酸化チタンのミネラル成分を使用しています。
その他にも、紫外線ダメージから素肌を守るグレープシードオイルやビタミンEといった、抗酸化の働きがある成分や、肌の保水力を高めるアロエベラを配合しています。
パラベンや鉱物油、合成保存料、合成着色料を使用せず、無香料のため強いにおいが苦手な方にもおすすめです。
ハワイアンサンスクリーン
ブロードスペクトラム SPF30 118ml
上記の「センシティブミネラルサンスクリーンブロードスペクトラム (無香料) SPF30 118ml」と同じAlba Botanicasy社によって開発された日焼け止めクリーム。「ハワイの強い日差しから肌を守る」ために開発されたというコンセプトや、肌をしっとり保つナチュラルハーブ成分が豊富に含まれていることから人気を集めています。
紫外線A波とB波(UVA/UVB)両方を防ぎ、紫外線対策として二酸化チタンを配合しています。また、上記商品と同じくパラベンや鉱物油、合成保存料、合成着色料が不使用。
そのほか、しっとり感を維持するアロエベラやホホバオイル、マンゴー果実エキス、ビタミンCがたっぷり含まれるハイビスカスなどオーガニックハーブを中心に使用し、お子様にも、敏感肌の方にも安心してお使いいただける植物成分配合の日焼け止めです。
8.まとめ
アメリカの日焼け止めには、紫外線A波を防いでトーンダウンを防ぐ「PA」の効果がないものが存在します。
アメリカ製の日焼け止めを買う場合は、PAと同じように紫外線A波を防ぐ「Broad Protection/Spectrum」表示のある日焼け止めがおすすめです。
日本製・アメリカ製にかかわらず、日焼け止めを選ぶときには、その特性や成分を確認して生活シーンに合わせて選んでみましょう。