日本とアメリカのスキンケアの違いと注意点
最終更新日:2023-10-24
成分が気に入ったなどの理由で、アメリカの化粧水・美容液・クリームのラインをそろえようとしたら、上手くいかなかった…そんな経験はありませんか?アメリカと日本ではスキンケアの方法や考え方に違いがあるため、日本でいう「化粧水」をアメリカで見つけるのは、難しいと言われています。今回は、そんなアメリカと日本のスキンケアの違いについてご紹介します。


動画でもご紹介しています
最近アメリカの化粧品を使っている人、多いですね。実はアメリカの化粧品を使うメリットがあります!
サプー公式Youtubeでも、今回はアメリカの化粧品を選ぶ時に知っておきたい、アメリカと日本のスキンケアの違いと注意点についてご紹介します!ぜひチェックしてみてください♪
1.日本のスキンケアの特徴


日本のスキンケアは、「クレンジング」→「洗顔」→「化粧水」→「美容液」→「乳液またはクリーム」という順番が多いと言われています。
日本では、たっぷりの泡で丁寧にやさしく洗顔をすることがスキンケアの基本と言われ、日中に受けたダメージのケアや透明感、しっとり感の維持が重視されている傾向にあります。
また、日本人の肌はきめ細やかで敏感な傾向にある為、クレンジングや基礎化粧品なども低刺激なものが人気です。
2.アメリカのスキンケアの特徴


アメリカで一般的に主流と言われているスキンケアは「クレンジング」→「濡れタオルで拭きとり」→「拭き取り化粧水」→「美容液」→「クリーム」と言われています。
アメリカでは、溜まった古い層は剥がして、常に新しい層で肌を美しく保つという考え方が主流で、肌の生まれ変わりを活発にすることが重視とされている傾向にあります。
その為、化粧水の使用目的も日本とは異なり、「拭き取り化粧水(トナー)」でのケアが主流のため、アメリカで「乾燥肌用」といった、日本では一般的な化粧水を見つけることは難しいと言われています。(ローズウォーターなどで代用している在米日本人も多いと言われています)
また、日本人(黄色人種)に比べて、欧米人は角質層が厚い為、ピーリング剤やアルコール量の多い拭き取り化粧水(トナー)など、敏感肌の人が使いにくいような刺激の強い化粧品を使用しても問題ないことが多いと言われています。
3.日本とアメリカのスキンケアが違う理由
日本とアメリカのスキンケアには、なぜこのような違いが生まれているのでしょうか。様々な説がありますが、代表的なものをご紹介します。
■ 肌質の違い


日本人と外国人の肌は、皮脂の量や角質層の厚さ、体内で生成されるメラニンの量などが異なります。
皮膚が薄い日本人は、アメリカ人に比べて皮脂の量が多い、敏感で刺激に弱く乾燥しやすい、くすみや色素沈着の元となるメラニンの生成が活発などの理由から、毎日の拭き取り化粧水などが逆に肌のダメージになることもあるため、日々のスキンケアにおいてしっとり感、透明感の維持の重要性がアメリカに比べ高いと言われています。
逆にアメリカ人は、皮脂も少なく角質層が厚いので、肌の生まれ変わりを促すことで古い肌をトラブルごと除去する方法が根付いたと言われています。
■ 気候、湿度の違い


日本人は欧米人に比べて皮脂量が約20%多いと言われています。
日本は、夏は特に高温多湿なので、皮脂腺が発達しやすいことが原因と考えられています。
皮脂の分泌が多いと古い層や汚れなどが皮膚に不着しやすいので、しっかりと洗顔を行わないと肌に皮脂や汚れが残り、肌にダメージを与えたり、毛穴の詰まりの原因になってしまうと言われています。
そのため、日本では丁寧な洗顔がスキンケアの基本と言われています。
■ 環境、文化の違い


アメリカや欧米は、主に水道から出てくる水は硬水です。
硬水で洗顔をすると肌が乾燥しやすくなると言われているため、アメリカでは洗顔の代わりに拭き取り化粧水を使う方が多いと考えられています。
また、欧米では、夜にお風呂に入る日本人と異なり、朝シャワーの文化が根付いていることも、水を使わない洗顔方法である「拭き取り」がが主流になっていることに関係があると言われています。
4.アメリカの化粧品を使うメリット
文化や肌質が違うのであれば、肌に合いそうな日本製のものを使えばいいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、最近アメリカの化粧品を使っている方、多いですよね。その理由は、アメリカの化粧品をつかうメリットがあるからです!
アメリカの化粧品を使うメリットをご紹介します!
■ 様々なニーズに配慮した商品が豊富


アメリカなどの欧米は、健康や環境、社会問題に対し敏感な消費者が多く、それぞれのニーズに合った商品の種類が豊富と言われています。
肌に優しいだけでなく、環境に優しい成分を使用し、動物実験をしない(クルエルティーフリー)、サスティナビリティに配慮する「クリーンビューティー」と呼ばれる製品がトレンドとなりつつあり、エシカル消費を心がける人には日本製の化粧品に比べて、欧米製の商品は選べる種類が多いというのが魅力です。
アメリカでは1930年代以降、化粧品成分の規制に関する法律が変わっておらず、禁止成分は12種類のみと言われていますが、特に今の若い世代の人たちは個人個人が化粧品の成分に興味を持ち、自分で選んで商品を買う人が多いと言われています。
また、多民族国家のアメリカでは、それぞれの民族の習慣や悩みに対応した様々なグレードや特徴の商品が販売されていることも商品の種類の豊富さを後押ししています。
例えば、イスラム教徒消費者に対応するためのハラール製品。2014年にインドネシアでハラール製品認証法案が可決、化粧品などにもハラール認証がされているものが増えたと言われています。
■ 日本とは異なる、優れた成分が含まれている


WebページやYoutubeを見ていると、アメリカの化粧品を使っている人は多いですね。特に、透明感や若々しさに働きかけることを強調している製品が多いと思いませんか?その理由は、日本のスキンケア製品との成分の違いにあります。
アメリカは、日本とは化粧品の規制が異なります。
日本でOKの成分がアメリカでは非推奨だったり、また、逆にアメリカでは高配合OKの成分でも、日本ではNGということもあるのです。
代表的な成分は、ハイドロキノンやレチノール、グリコール酸などが人気の成分です。アメリカの美白化粧品には、「ブライトニング(明るい肌を維持する)」「スポットブライトニング(ポツポツ、黒ずみケア)」という言葉が使われていることが多いです。
また、まだ日本では未発売の特許成分が使われたものだったり、大容量で安価、そして成分の配合量が多いため日本で買うよりお得というメリットもあります。
特に美容に熱心な方は、日本では買えない優秀な商品を求めて、サプーのようなアメリカから直送している個人輸入サイトを利用されている方が多いです。
5.アメリカの化粧品の注意点
■ パッチテストを行う


皮膚が薄い日本人は、アメリカ人に比べて敏感で刺激に弱く乾燥しやすい、メラニンの生成が活発な為、アメリカで人気の商品も肌トラブルの原因になる場合があります。
二の腕の裏など、皮膚が薄く目立たない場所でパッチテストを行うようにしてください。特に、上記の「ブライトニング」系の化粧品や、肌の生まれ変わりを促す成分を多く含む化粧品では必ず行った方が良いでしょう。
また、アメリカの化粧品は、日本で販売されているものより成分配合量が多く、使い慣れていないと思わぬダメージを受けてしまう場合があるので、使い方をしっかり読んだうえでパッチテストを行ってください。
■ アメリカの化粧品は匂いがキツイ?


欧米人は、食習慣や今までの文化形成の流れで、デオドラントの意識がとても高いです。体臭が日本人より強い方も多く、デオドランド製品も強力なものが多いです。
そして、化粧品などのフェイス、ボディケア商品に関しても強い香りを好む傾向にあります。
そのため、アメリカなどで購入する化粧品の香りづけが日本人には合わないと言われることも多いです。確かに、成分は良いのに香りが強すぎて使えない!という製品もしばしば。
アメリカの化粧品を買うときは、日本人の口コミをしっかり見て、選んでいただくことがおすすめです。
■ 日本で販売しているものと中身が違うものがある
日本の百貨店やデパートなどで売っている海外ブランド化粧品。現地で買うと少しだけ安価な場合があります。
ただ、スキンケア商品について多くの方から聞くのは「普段使っているものをアメリカで買ってきたはずなのに、急に肌に合わなくなった」ということです。
その理由は、化粧品ブランドは、国ごとの肌質の傾向や習慣の違いに合わせてスキンケア商品や化粧品の成分配合を変えている場合があるからです。
特に世界的なブランドの場合は、日本国内で販売しているものは日本の規制に収まっているもので、さらに肌が薄くダメージに弱い日本人の体質に合った成分配合に変えている、つまりマイルドになっている可能性が高いのです。
アメリカや他国で、化粧品を買うときは、日本国内で販売されている商品の口コミだけでなく、現地で購入した日本人の口コミを探してみたり、配合成分を見比べることがおすすめです。
■ 個人輸入した化粧品の転売はNG
海外の化粧品をインターネットでアメリカなどから直送で購入した場合、フリマサイトなどで転売する際には注意が必要です。
そもそも、日本国内では許可されていない成分などが入っているアメリカの化粧品は、個人利用の範囲内で輸入する場合には問題はありませんが、販売することはできず、日本国内の法律に接触する恐れがありますので注意しましょう。
また、中古品やフリマサイトで個人輸入されたアメリカの商品がこっそり売られている場合もありますが、保管状況や開封後の取り扱いなども気になるところですので、購入はお勧めできません。
6.まとめ
日本とアメリカのスキンケアは、それぞれの肌質や考え方、文化などの影響で異なります。アメリカ人は、日本人に比べて肌質が強く、香りや刺激の強い化粧品も問題なく使えるため、私たち日本人がアメリカのスキンケア化粧品を購入する際には、事前に成分や口コミのチェックをすることがおすすめです。
アメリカのスキンケア化粧品には、優れた成分や、優れた技術によって開発されたものが多く存在します。自分に合ったものを選んで、上手に活用しましょう。