ハーブはなぜ体にいいの?
悩み別ハーブの効果とメリット!
最終更新日:2022-05-09
ハーブは、たくさんの種類が存在し、そのメリットや効能も様々です。今回は、古くから民間療法などにも用いられてきた、私たちの生活と健康を支える“ハーブ”の基礎知識とその主な働きや使い方についてご紹介します。


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古くから民間療法などにも用いられてきたハーブ。
そんな“ハーブ”の基礎知識と、おすすめハーブの主な働きや使い方を動画でもご紹介しています。
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1.ハーブとは


ハーブは、“Herba(ヘルバ)”というラテン語で「草」を意味する言葉を語源とする、香り高く、人々の暮らしの役に立つ植物の総称です。幅広く活躍するハーブですが、厳密な定義はなく、香り、効果のある植物がハーブと呼ばれます。
植物は、細胞の酸化を防ぐ成分や菌に抗う成分などを作り出し、自分の身を守るために、進化してきたと言われています。
その中でも特に優れた特徴や効能を持つ植物がハーブ(薬草)と呼ばれ、その植物パワーは、古くから世界中で心身の健康や美容に役立てられてきました。
昔から人々はハーブを暮らしのなかに取り入れ、料理の香り付けやお茶、芳香剤、薬、虫よけなど、さまざまな用途で活用してきました。
ハーブは、その香りや含まれる成分で、私たちの心と身体のバランスを整え、人間が本来持っている自然治癒力を高める手伝いをしてくれます。
また、ハーブは植物のため、ひとつひとつの成分の含有量が少ないことから、副作用の心配がなく、長く使用していくほど心身のバランスを整えてくれると言われています。
ハーブの種類は、ラベンダーやスペアミント、カモミールやレモングラスなど、様々なものがあります。
ほかにも、メディカルハーブと呼ばれる、ネトルやエキナセアなども最近では注目を集めているように、ハーブティーやハーブサプリメント、エッセンシャルオイルなど、様々なハーブが私たちの身近で役立っています。
2.ハーブの主な働きと人気のハーブ
ハーブは、古くから様々な病気の民間療法などに用いられてきました。
現代では、科学的に効果があると臨床研究などで証明されているハーブ成分が多く存在します。ここでは、ハーブの主な働きと人気のハーブをご紹介します。
■ アレルギー対策や免疫サポート


花粉などのアレルギートラブルのケアや、ウイルスや風邪に負けない体づくりに期待されています。
オレガノ
オレガノとは、イタリア料理で香辛料としてよく用いられるハーブ。
オレガノから摂れるオイルに多く含まれる有効成分“カルバクロール”には、ウイルスや細菌に立ち向かう働きがあり、欧米では風邪の季節や疲れに対する免疫サプリとして一般的に愛用されています。
近年、アメリカでは、カンジダやヘルペスなどの感染トラブル対策に期待の成分として臨床研究が進められています。
ネトル
ネトルとは、熱帯性気候や温暖な気候の地域に自生しているハーブの一種。和名では西洋イラクサと呼ばれます。
ネトルにはビタミンやミネラル、ボリフェノールの一種ケルセチンなど栄養素が豊富に含まれており、貧血予防、血液の浄化、利尿作用に期待されています。
また、くしゃみや鼻づまり、炎症を引き起こす原因物質の分泌を緩和することから、花粉やアレルギー対策としてサプリメントやハーブティーが人気です。
パウダルコ
パウダルコは、南米原産の木で、紫イペともよばれています。
古くから、アマゾンの原住民たちの民間療法の場で使用されてきました。
パウダルコには、ビタミン・ミネラルなどの栄養素がバランスよく含まれており、殺菌、抗ウイルス力を持っていることから、自己免疫力を高めることに期待がよせられ、近年では花粉症や肌荒れのサポートに注目されています。
エキナセア
エキナセアは、キク科の多年草で、古くからアメリカ先住民に万能薬として用いられてきたハーブ。
人間の免疫細胞であるマクロファージには、体内に入ってきた細菌やウイルスを発見してすぐに体の免疫系全体に知らせる役割や、細菌やウイルスを中に取り込み、殺菌処理する役割があります。
エキナセアは、このマクロファージを活性化させる働きが期待されていることから、免疫機能のサポートや、アレルギー対策成分として使用されています。
セージ
セージは、シソ科の植物で地中海を原産とするハーブ。
ヨーロッパでは古くから食用、薬用、香辛料などとして、幅広く用いられてきました。抗菌作用に優れ、うがい薬にすることで口やのどのトラブルを解消し、風邪の予防に期待されています。
■ アンチエイジングや美容


紫外線やストレスなどによって、肌や体を老化させる“酸化”を防ぐと言われる抗酸化成分が豊富に含まれています。
ローズヒップ
ローズヒップとは、南米チリやアルゼンチン、ヨーロッパ原産のバラ科のハーブです。
天然ビタミンCの宝庫とも呼ばれ、ビタミンCをレモンの約20倍も含んでいることから、肌を美しく健康に保ってくれます。
また貧血、生理痛などの女性特有のトラブルサポートにも幅広く活躍が期待されており、女性のハーブとして親しまれています。
イタドリ
イタドリとは、日本や中国で古くから薬用ハーブとして使われてきた成分。イタドリの根には、レスベラトロールというポリフェノールが豊富に含まれています。
レスベラトロールは、強い抗酸化力を持っており、活性酸素や紫外線ストレスから肌を守り、しわやたるみのない美肌へ導いたり、メラニンの生成を抑える働きがあることから透明感のある肌作りにも期待されています。近年では、長寿遺伝子(サーチュイン)を活性化させ、若さをサポートする働きに期待されています。
ルイボス
ルイボスとはマメ科の針葉樹で、ルイボスティーとしてよく飲まれるハーブの一種。カルシウムや鉄分、マグネシウムなどの主要なミネラル類を含み、また強力な抗酸化力を持つことから、美肌づくりのサポートに期待されています。
また愛用者の口コミから話題になり、妊娠を望む女性たちの間でルイボスティーを利用する方が増えています。
■ リラックスやストレス対策


不安や緊張を和らげて、気持ちを落ち着かせたり、前向きな気持ちをサポートします。
ローズマリー
ローズマリーとは、地中海沿岸地方原産のシソ科に属するハーブ。抗酸化力をもつことから「若返りのハーブ」とも呼ばれています。
ローズマリーにはポリフェノールの一種であるカルノシン酸が含まれており、脳内ストレスを緩和し、記憶力をサポートしてくれると古くから親しまれてきました。
ローズマリーの香りは、頭をすっきりさせ、集中力や注意力を高める働きにも期待されています。
アシュワガンダ
アシュワガンダは、ナス科の低木で、高麗人参と似た滋養強壮作用があることから、別名“インド人参”と呼ばれるハーブ。インドの伝統医学アーユルヴェーダにおいては、古くから強壮薬として用いられてきました。
近年では、ストレスに対する適応能力や抵抗力をサポートする働きが分かり、心をリラックスさせて元気にしてくれるハーブとしても注目を集めています
ホーリーバジル
ホーリーバジルとは、東南アジア原産のシソ科の植物。別名トゥルシーとも呼ばれます。インドの伝統医学アーユルヴェーダでは、数千年にわたって“聖なるバジル”として親しまれてきました。
呼吸器系に働きかけ、免疫力をサポートするほか、精神的疲労のケアや気持ちを安定させる作用に期待されています。
セントジョーンズワート
セントジョーンズワートは、「聖ヨハネの草」という意味を持つハーブです。日本でも古くから止血や鎮静に使われてきました。このハーブに含まれるヒぺシリンという成分が〝幸せホルモン″セロトニンの分泌量を調整します。
気持ちを落ち着かせ前向きな気持ちにしてくれることから、アメリカでは「サンシャインハーブ」、「ハッピーハーブ」と呼ばれています。ハーブ先進国であるドイツにおいては、うつ病の治療薬としても利用されています。
■ ダイエット


脂肪燃焼や、糖の吸収を抑制する働きがあると言われています。
ギムネマ
ギムネマは、ギムネマシルベスタとも呼ばれる東南アジアに自生しているハーブの一種。
葉に含まれているギムネマ酸には、甘味を感じさせなくする働きがあることから、ダイエットハーブとしてテレビや雑誌で話題となった成分です。
インドでは、2,000年以上前から糖尿病のケアに利用されてきたギムネマ。糖の吸収抑制や、インスリンとの関わりが期待される成分として研究が進められています。
ガラナ
ガラナはアマゾン流域に生育する植物で、南米ではスタミナアップの強壮ハーブとして何世紀も前から愛用されてきました。
また、ガラナの種子にはコーヒーの3倍のカフェインが含まれており、全身の細胞を刺激することで糖や脂肪を素早くエネルギーに変えるダイエット成分としても人気を集めています。
ガルシニア
ガルシニア(ガルシニア・カンボジア)は、昔から料理のスパイスなどに使われてきた、南アジアに生育する植物。ガルシニアの皮に多く含まれているHCA(ハイドロキシクエン酸)という成分には、体内で脂肪の合成を抑える働きがあることから、ダイエット成分として期待されています。
また、満腹中枢を刺激し、空腹を感じにくくする働きがあることから、食欲抑制サポートにも期待されるガルシニア。近年、運動前に摂取することで脂肪燃焼を促進するという研究結果が報告され、ますます注目を集めています。
■ 体内デトックス


体の中に溜まった水分や毒素、老廃物を追い出す手伝いをしてくれます。
パセリ
パセリとは、地中海海岸を原産とする二年草。古代エジプトや古代ギリシャの時代から食用だけでなく、薬用や口腔衛生として古くから使われてきました。
パセリにはベータカロテンやビタミンC、鉄分などの栄養素が豊富に含まれており、野菜の中でもその含有量はトップクラスと言われています。様々な栄養素を補えることから生活習慣対策や健康維持に人気の成分です。
ウワウルシ
ウワウルシは北半球の寒い地域に生育するツツジ科の常緑低木で、別名ウバウルシ、ベアベリーとも呼ばれます。
ウワウルシの葉には泌尿器系をトラブルから守るアルブチンが豊富に含まれており、古くから結石や感染症などのトラブルサポートに使用されてきました。現在ではその優れた働きから、医学研究も進められています。
チャービル
チャービルは、セリ科の植物でパセリに似たハーブ。ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれており、料理に用いるハーブとしても人気です。
チャービルには解毒作用があり、体内の毒素を排出してくれます。 また、消化不良の改善、血行促進にも効果があると言われています。
ダンデライオン
ダンデライオン(西洋タンポポ)は、ビタミンやカリウムなどのミネラルを豊富に含む植物で、花から根まで利用されます。
花には目の健康をサポートするルテイン、葉にはビタミンや利尿作用のあるカリウムが豊富に含まれており、根はタンニンやイヌリンが含まれ古くからアーユルヴェーダや肝臓ケアの生薬として利用されてきました。特に根は強い利尿作用を持つため、むくみケアの成分として注目を集めています。
■ バストアップ


女性ホルモンに優しく働きかけ、バストアップをサポートしてくれます。
フェンネル
フェンネルは南ヨーロッパ、西アジア原産のセリ科の植物。胃を強くし消化を助ける働きがあることから、食べ過ぎやお通じの乱れに古くから利用されてきました。
腸にたまったガスの排出をサポートしたり、おなかの張りをやわらげる働きが期待できます。また、女性ホルモンを活発化させる働きにも注目が集まっており、近年はバストアップサプリにも配合されています。
フェヌグリーク
フェヌグリークとは、地中海やアジアに自生するマメ科の植物のこと。独特な香りを持ち、胃の働きをスムーズにするハーブとして、料理のスパイスに使用されてきました。
近年では、フェヌグリークの種皮は女性ホルモンに似た働きのサポニンやタンパク質が豊富に含まれており、バストアップサポートに人気の成分です。
レッドクローバー
レッドクローバー(和名:アカツメクサ)とは、ヨーロッパや西アジアなどが原産のハーブの一種。花の部分は女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た働きをするイソフラボンを豊富に含んでいることから、バストサプリの主要成分として用いられるようになりました。
またPMSや生理不順など女性特有のトラブルを緩和する働きもあるため、女性に人気を集めています。
3.ハーブを生活に取り入れる方法


様々な効能やメリットがあるハーブを、生活の一部として取り入れたい場合におすすめの方法をご紹介します。
ハーブティー
カモミールやレモンバーム、バーベナは、ハーブティーとしての人気が高いハーブです。ハーブティーはカフェインを含まないので、寝る前やリラックスタイムにもおすすめです。
サプリメント
ハーブ成分をしっかり取り入れたい場合は、効率もよく手軽なサプリメントがおすすめです。
ハーブを料理に使う
ローズマリーやタイム、パセリやバジルは料理につかわれるハーブとして有名ですね。また、ハーブは庭やベランダで育てられるものもありますので、お料理用やサラダなどの生食用など、用途によって選ぶこともおすすめです。
エッセンシャルオイルで香りを楽しむ
ハーブは、その香りも私たちの暮らしに役立っています。ルームフレグランスや、アロマミストなど使い方は様々です。
また、薬を服用している方や妊娠・授乳中の方は、ハーブティーやサプリメントとして習慣的にハーブを取り入れる場合は、あらかじめ医師に相談することがおすすめです。
4.まとめ


ハーブは、栄養素や様々な有用成分が豊富なことから、健康サポートはもちろん、ダイエットや美容にもおすすめの植物です。
ハーブには様々な種類があり、それぞれが異なる特徴を持っています。美容や健康のために、自分に合ったハーブを見つけて毎日の生活に役立ててみてくださいね。