2人に1人しか体内で作れない「エクオール」とは?
最終更新日:2020-08-17
大豆から生み出される成分「エクオール」が、女性ホルモンと似た働きがるとして注目されているのはご存知でしょうか。今回は、女性の元気と若々しさを保つのに役立つと言われるエクオールについて詳しくご紹介いたします。


1.エクオールとは
大豆製品を摂取したあと、腸内で大豆イソフラボンの一種が、腸内細菌の力を借りて作られる成分を「エクオール」と呼びます。
大豆は、女性ホルモンのエストロゲンとよく似た働きを持つため、女性の元気と若々しさを保つのに役立つと言われております。その働きのもとになっているのが「エクオール」です。
2.エクオールに期待できる働き
骨を丈夫にする
更年期を過ぎて女性ホルモンの分泌量が低下すると、骨量が減っていきますが、イソフラボンには、骨からのカルシウム流出を抑える働きが期待されています。
更年期対策
女性ホルモンの分泌の低下による顔のほてりやイライラ、肩こりなどの症状を和らげてくれます。
肌のアンチエイジング
年齢を重ねると現れる目じりのシワやほうれい線などをケアしてくれます。
上記の他、皮膚老化のケアや脂質代謝の改善、前立腺への作用などに期待されています。
3.エクオールを作れるのは2人に1人
そんな女性の元気と若々しさを保つのに役立つ「エクオール」ですが、誰もがエクオールを得られるわけではありません。
エクオールに変換できる腸内細菌を持つのは、日本人の2人に1人と言われております。更年期世代の女性で、大豆や豆乳を意識してとってきたけどよく分からないという方は、もしかしたらエクオールを作れる腸内細菌を持っていないのかもしれません。
エクオールをつくれる、つくれないは「エクオール産生菌」が腸内にいるかどうかにかかってきます。菌がいた場合でも、菌の活動具合でエクオールへの変換率も変わってきます。
4.エクオールを作れる人はどんな人?
エクオールをつくれるのは日本人のおよそ43%で、若い女性だと20~30%と更に少なくなります。エクオールをつくれている人に多く見られた生活習慣があります。
□豆腐や豆乳など、大豆食品をよく食べる
□睡眠時間を8時間以上とっている
□食物繊維を積極的に摂っている
□ほぼ毎日運動している
□タバコは吸わない
特に大豆製品を日常的に食べるということが、エクオールをつくる上での重要なポイントになっていると言われております。ただ、大豆イソフラボンは体内にずっととどまることができません。個人差はありますが、摂取してから1日でそのほとんどが体外に排出されてしまいます。
そのため、エクオールのチカラを生かすためには、大豆食品を毎日欠かさず摂取することが大切です。
5.まとめ
エクオールとは、大豆製品を摂取したあとに腸内細菌の力をかりて生みだされる成分ですが、日本人の過半数しか作ることができないということをご紹介いたしました。ただ、エクオールはサプリメントで補うこともできますし、食生活や生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。