「ショウガ VS トウガラシ」どっちが冷え性にいいの?
最終更新日:2020-08-17
野菜のなかでも「ショウガ」と「トウガラシ」は身体を温めてくれるとして有名で、積極的に食べている人も多いのではないでしょうか?どちらがより体を温める効果が高いのか、それぞれに期待できることをご紹介いたします。


1.身体を温める食べ物
多くの女性にとって冬は冷えとの闘いでもある季節。
体が冷えると寝付けなかったり、風邪をひきやすくなったり、ストレスを感じたりと心身ともに大きな負担となってしまいがちです。
中から体を温めるショウガやトウガラシを食事に摂り入れる方も多いと思いますが、それぞれの特徴やどちらがより体を温めるのに適しているのかご存知でしょうか。それぞれの働きについてご紹介いたします。
2.ショウガの働き
私たちの体を温めてくれるショウガのパワーの秘密は、辛味成分「ジンゲロール」と「ショウガオール」にあります。「ジンゲロール」は生のショウガに多く含まれている成分で、これを加熱すると「ショウガオール」に変化します。
「ジンゲロール」は生のショウガに多く含まれており、強い殺菌力があります。血管を拡張させ血流をよくすることで、体の深部にある熱を手足など末端に広げて体に熱が行き渡るようにしてくれるため、末端冷え性の改善に役立ちます。
また、血行不良からくる肩こりや頭痛の改善、血液循環の改善により水分の排出が促進されむくみの改善も期待できると考えられています。
さらに、殺菌作用や免疫力を高める作用、胃腸を整える働きがあり、風邪のひきはじめや食欲不振、疲労感が抜けないときなどに、体を整えてくれるとされています。
加熱により「ショウガオール」に変化すると、胃腸の壁を直接刺激することで血流を高め、体の中心部から熱を作り出す作用があります。他の成分に比べショウガオールは体を温める作用が強く、特に体温自体が低い冷え性の方はショウガオールを摂取するとより冷え性の改善に働くと言われています。
3.トウガラシの働き
体を温める方法の一つとして知られているのが、「辛い物を食べること」です。
唐辛子に含まれる「カプサイシン」という成分が、脳神経に作用して体を温めるホルモンを分泌してくれます。一時的に体温を上げるだけでなく、血流を改善して代謝を促進する働きもあるので、根本的な冷え体質改善にもつながります。
ただ、「カプサイシン」には熱を下げる作用もあるので注意が必要です。辛い物を食べると汗をかくのは、上がった体温を下げるためではなく、「カプサイシン」が起こす反応によるものです。
口内や皮膚の感覚神経に働いて体が温まったような感覚を起こすので、実際には体温が上がってないのに脳が暑いと錯覚して汗が出てくるのです。
汗は蒸発することで、体温を下げる効果があります。そのため、汗をそのままにしておくと、かえって体が冷えてしまうのです。汗をかいたら、すぐに拭きとって着替えるようにしましょう。
4.どちらもバランスよく摂りましょう
ショウガもトウガラシもどちらも体を温めることに期待ができます。ただ、温かくなる仕組みが違ったり、効き方が違ったりとそれぞれに特徴があります。
効率的に身体を温めるためにも、この2つの素材をうまく使い分けることが大切です。
5.まとめ
ショウガもトウガラシも、どちらも身体を温めることに期待ができます。ショウガは熱を加えて調理し、効率的に身体を温めるためにも、この2つの素材をうまく使い分けることが大切です。ショウガとトウガラシで寒い冬を乗り切りましょう。